大切なもの
俺は花梨の隣の席に座った。

花梨は俺が座ったのに一瞬遅れて自分の席に座った。


「怜央くんに、質問しても、良いかな?」


俺は少し口元をあげながら首を捻った。


「ん。何?」


俺がそういうと、

花梨の肩に少し力が入った。


なんか、緊張してるのかな?

どんな質問何だろう。


花梨は短く息を吐くと、

一呼吸分おいてから口を開いた。


「…怜央くんって、彼女いるとか、いたこととかって、ある?」


はぁ!?!?!?!?!?!?


恋愛に全く興味なかった俺にぶつける質問それですかー!?



っっっっっって、

花梨はそんなことしらねぇんだ。


俺の初恋が、

今目の前にいる花梨だってことも……








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