恐い‥けど好き..

｢‥ｯｯ‥‥ぁ‥‥‥は‥ぁ‥｣


｢‥‥‥‥‥｡｣

逃げても､逃げても

一夜はアタシの舌を

逃がしてくれない。

しつこく追い回してくる一夜

苦しくて､一夜の胸を叩いて

必死に抵抗して話した。

｢ｯｯ‥い‥‥一夜ｯ‥‥苦‥し‥よ‥｣


一夜は軽く息をはいて

アタシから離れた｡

アタシはやっと息を充分に

吸えるようになった

安堵感から、

一夜の胸に倒れた。

軽く息を整えていると

一夜がギュッと

アタシを抱きしめて

耳元で話しかけてきた。

｢‥‥‥大丈夫‥か｣


怖かったハズなのに

今は何故か安心していて

ゆっくり落ち着いて話した

｢‥‥ん‥｣

｢‥‥‥‥‥‥そうか｣

一夜の顔は見えない、

だけど声は哀しそうだった

だから、顔を上げて一夜を見た

一夜はアタシを見ない｡

目をそらされたまま‥

かまわずジッと見つめていると

遠慮がちに一夜がアタシを見た｡

少し､小さめの声で話しかけた｡


｢‥‥‥一夜｣






そっと一夜の手が

アタシの頬に触れて

今度は優しい

包み込むキスをされた。















.