笑顔
会場につき皆で複数の鍋を囲みワイワイ盛り上がっていた。

『かおりちゃん?』

「えっ?」

細身で綺麗な人。サラサラの黒髪ロングヘア。

「アーチャン?」

『うん!久しぶり!』

アーチャンとの再会。

ヤッパリ素敵な女性になってた。

もう結婚して小さい子供がいるらしい。

『あの…バレンタインの時の事覚えてる?』

「えっ?…うん。懐かしいな!」

アーチャンから聞かれるとは思ってなかった。

『あの時、実は…。ショウ君に頼まれたねん』

「何を?」

『かおりちゃんがチョコをほんまにくれるか聞いてって!』

「なんだそりゃ(笑)」

『話しておきたかったねん…。あの時あげへんかったんやんな?』

「うん。(笑)」

アーチャンは申し訳なさそうに言った。

『ごめんな…。私が後でいらん事ゆーたから…。かおりちゃんがショウ君をどう思ってるか聞いてって言われたのもあって』

「もう済んだ事!かまへんよ!(笑)」

私は少し嬉しかった。

ショウ君がもしかしたら私を好きでいてくれてたのかもしれないと思ったから。

両思いだったかもしれないという思いがあったから。

「またね!今日はありがと!」

『こっちこそ!ずっと言えんでごめん!またね!』

っと言って小さい子供がいるからアーチャンは一足先に帰った。

アーチャンごめんね。

今まで勘違いしていた自分に腹がたった。
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