ダンディ★ライオンの秘密の恋愛講座
驚いて、目を見開いているわたしの目の前で。
那由他さんは、刹那の顔を剥がしたときのように、自分の顔をはずした。
「な、那由他さん……!」
「……ですから、大声を出さないでくださいね?」
「で、でもっ!」
信じられない!
那由他さんまで、こんな……!
那由他さんもまた。
仮面を外すと、その下には、刹那と同じようなほとんど凹凸のない顔が、出て来た、なんて!
言葉を失った私に、那由他さんは冷静に言った。
「……私は、一年前の事故で。
最愛の人と一緒に、顔をなくしました」
この、ほとんど凹凸のないほどに崩れた顔は、ひどい火傷の跡だと、那由他さんは話す。
そう、確かに。
獅子谷兄弟は、交通事故で重軽傷を負ったって言ってた。
軽傷が刹那だとしたら、重症の方は那由他さんの方なんだろうけれども。
まさか、こんな風に酷く、那由他さんが怪我を負っていたなんて、信じられなかった。
「……顔に傷を負ったのは不幸でしたが、別にこれが最悪、と言うわけではありません」
そう、那由他さんもまた、綺麗に澄んだ目でわたしを見た。