ダンディ★ライオンの秘密の恋愛講座
「家に持って帰ってやれば、五時間ほどで治ります。
 が。
 ここの装備では、仮面を治すことは、無理です」

「そんな……!」

 じゃあ、少なくとも、今日の午後からの撮影には、間に合わない。

 無駄にできる時間なんて、ないのに……!

 その思いは、刹那も一緒のようだった。

「……もう、どうにもならないのか?」

 と、切羽詰まって聞く刹那に、那由他さんは軽く手をあげて言った。

「完全にアウトって言うわけでは、ありません。
 刹那が少し我慢してくれるなら。
 これから半日くらいなら問題なく、撮影は出来るでしょう」

「撮影ができるなら、なんでもやる」

「そうですか」

 刹那の答えに、那由他さんはうなづくと。

 わたしの方に向かって、ちょっとほほ笑んだ。

「こんな事情を抱えて、なお。
 私は、まだ刹那は俳優として活動できると、考えています。
 刹那のやる気さえ、あれば。
 今撮影している映画を、ラスト・スクリーンにすることはないんですが、ね」

 その理由を見せるから、と軽くほほ笑むと。

 刹那さんは、自分の額と、顎に手を置いた。



 ま、まさか………!



 
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