オレの宝物。それは君の笑顔【完】
「あれ、何?」
「死んじゃったお母さんがやってた、ピアノ教室なの」
「お母さん、ピアノの先生だったんだ?」
「うん」
「じゃあ、また――」
明日、学校で。
そして、できれば、夜も会おう……。
「送ってくれてありがとう」
はにかんだ微笑。
ほんとに、「いいこと」が起こったぜ。
踊り出したい気分で数歩進むと、
「香奈を送ってくれてありがとう」
「うわっ」
突然、隣りの家の門から、加納が現れた。
「ここ、私の家なの。あれは、まだ生きてる両親がやってる、写真館なの」
母屋の裏にある店舗を指差し、知りたくもない情報を押し付けてきた。
しかも、よくよく考えてみると、さっきのオレたちの会話になぞらえて。
加納響子、――恐るべし。
「死んじゃったお母さんがやってた、ピアノ教室なの」
「お母さん、ピアノの先生だったんだ?」
「うん」
「じゃあ、また――」
明日、学校で。
そして、できれば、夜も会おう……。
「送ってくれてありがとう」
はにかんだ微笑。
ほんとに、「いいこと」が起こったぜ。
踊り出したい気分で数歩進むと、
「香奈を送ってくれてありがとう」
「うわっ」
突然、隣りの家の門から、加納が現れた。
「ここ、私の家なの。あれは、まだ生きてる両親がやってる、写真館なの」
母屋の裏にある店舗を指差し、知りたくもない情報を押し付けてきた。
しかも、よくよく考えてみると、さっきのオレたちの会話になぞらえて。
加納響子、――恐るべし。