オレの宝物。それは君の笑顔【完】
夏休み。


花火大会に、北原と、加納と北原の弟――健介(けんすけ)とで行くことになり、家まで迎えに行った。


健介、加納に続いて現れた北原は。


――ゆかた姿だった。


「どう、香奈、キレイでしょ。私が、髪の毛、やってあげたのよ」


得意げな加納に顔を向けつつ、横目で北原を盗み見る。


そんなオレに気づいたのか、


「ほら、なんか言ってあげなさいよ」


加納が強引にオレの顔を北原に向けた。


北原と目が合って――。


「あ、えー……」


オレは何も言えなくなってしまった。


ニヤケそうになる頬と、速まる鼓動を抑えるのに必死だったからだ。

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