オレの宝物。それは君の笑顔【完】
「北原、すごく悲しそうな顔してたよ」


2人になるとすぐ、正人に言われた。


わかっている。全部、オレが悪いんだ。


釣り合わないとか、高野のこととか。


そんなつまらないことにこだわって、告白どころか約束もすっぽかして。


みんな、オレが悪いんだ。


それは痛いほどわかっていたが、その日、北原に電話もメールもできなかった。


「ごめん」というたったひとことを伝えることができなかった。

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