《短編》−純愛−きみがくれたおと【完】
=あすか=

もうすぐ夏休み。


長くあの人に会えなくなってしまう…。


やっぱり…


今日こそ!

思い切ってアドレスを渡そう!

作戦はあの人が降りる駅で待ち伏せ!


…なんて言う?


いきなり『付き合って下さい』???


いやいや、

『お友達になってください』?



う〜ん


『よかったらメール下さい。』


これだ!


よし!



頑張れあすか!






決行当日。



あ、あの人だ…


追いかけて




そして





「あの…あの−あの−!」




わ、無視?




でもここまできたら引き下がれないわ!



私は思い切ってあの人の背中をトントンした。



驚いたようにあの人は振り向いた。




「あの…これ…よかったらメール下さい!」



グッと持っていたアドレスを書いた紙を前に突き出した。


あの人は…受けとってくれた。



私は恥ずかしさのあまり、ホ−ムの端っこまでダッシュしてしまった。







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