エゴイズム。

操り人形

俺が後ろを振り向くと独りの男が俺に銃口を向けて立っていた。

俺は宝くじが当たる五倍の驚きを隠しきれなかった。いや、地球滅亡と比例するぐらいの驚きと言ったほうが正解だ。

「なぜ、お前がここにいるんだ…………仲西雄大」

ミドリ広場で射殺したはずの仲西雄大が俺に銃口を向けていたのだ。

夏目も仲西雄大と気づき、唇を震わせながら呟いた。

「なんで………あなたが生きているの??」

どうやら、夏目もこの厄介な事件に巻き込まれたらしい。

混乱している俺たちに一瞥して仲西雄大が喋り出した。

「いやぁ、久しぶりですねお二人さん。顔色が優れないようですが大丈夫ですか??」

仲西雄大は軽快な口調で喋っている。
笑えない冗談は勘弁して欲しいものだと俺は思う。
勿論、夏目も俺と同じ気持ちだろう。

「お前は、俺に殺されたはずだ、なぜお前は生きているんだ??」

俺が混乱する元凶を伝えると仲西雄大はこの現状を楽しんでいるのか表情がほころんでいた。

「まぁ、落ち着いて下さいよ。順番に話してあげますから、どうせあなた達はここで死んじゃうんですから」

すると俺と夏目を囲むように数人の男が現れこちらに銃口を向けきた。

おそらく、仲西雄大のSPだろう。

「よく男に囲まれる日だ」

俺が苦笑しなが呟くと夏目が呟いた。

「良かったじゃない、ハレムーンを二回も満喫できるなんて」

夏目は柔らかい笑顔を見せた。

「女だったら嬉しいが、これは逆ハレムーンだな。夏目君にとってはハレムーンじゃないか」

俺なりのユーモアを夏目に伝えた。

「私に銃口を向けるようなガツガツした肉食系男子は暑苦しくて好きじゃないわ」

と夏目はユーモア返しをしてきた。

そんな場違いなやり取りを仲西雄大が止めた。

「雑談はそのぐらいにして本題にはいりましょうか」
夏目と俺は再び仲西雄大の方へ向いた。




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