きみ、いとほし〜幕末純愛抄〜
「お華さん、呼んであげて下さいよ。じゃないと平助がまた拗ねちゃうから。」

また、総司が藤堂さんをからかう。


「分かりました。平助くんって呼ばせてもらいますね。」


「平助くんかぁ・・・まぁ、いいや。あと、敬語も使わなくていいからね。」


いまいち、納得してないみたいな平助くん。


「ほら、平助。隊士の皆、待たせてるよ。隊長が遅れてどうすんのさ。」


総司が平助くんを急かす。


「あ、いけね。じゃ、総司、お華ちゃん、いってきます。」


平助くんは慌てて門の方へ向かう。


「いってらっしゃい。気を付けて。」


「平助〜。島田さん見なかった?」


「食堂にいたよ〜。」


平助くんは振り向かず、叫びながら、見廻りにでかけて行った。




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