最初で最後

たまたま保健室に良く行く4人組。ただそれだけだった。けど、あまりにも保健室に行き過ぎる所為か、4人とも、先生達に目を付けられている。


｢蓮と環行くの早くない？｣

｢あ？｣


あたしの声に反応してこっちを向いたのは、あたしと仲が良い、山永環太(やまなか　かんた)。
その向こうに居るのが飯田蓮(いいだ　れん)。
恵里と環が2組、蓮が3組、あたしが4組でみっつに別れてるけどそれなりに仲は良い。


｢お前等が遅いだけだろ｣

｢蓮君ひどーい｣

｢川島きもい｣


保健室に来ると、2人はじゃれあっている。
付き合ってるわけじゃないけど。

付き合ってると言えば、環は小指にあたしと同じ指輪を付けている。
前に恵里に付き合ってるのかなんて質問されたけど、別に付き合ってない。
小学生の時に両思いの頃があって、お互いにお揃いの指輪を買っただけだった。まだしてるって事はお互いに意識してるんだろうけど。


｢そういやさ、｣

｢…何？｣