光る道
「先にお風呂入っていい?」




「いいよー。」




バスルームに入る洋子を見届け、私は荷物の整理を始めた。





明日はもう、帰らなければならない。楽しい時間は本当に、あっという間に過ぎてしまう…







外から音楽が聞こえ、ベランダに出てみる。




下をのぞくと、プールサイドで、ハワイアンショーをやっていた。




部屋は11階で、下を見続けると足がすくみそうだったから、前に広がる海に視線を移した。






 海が… 



 キラキラ光っていた…





真っ暗な海に、光の道が出来ている。




見上げると、きれいな満月だった…




月明かりが、海にキラキラと一筋の道をつくってる…





「薫が言ってたの… これだったんだ…」





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