光る道
「何でそんな事あいつに言うんだよ!! まず言うなら俺にだろ!!」



カーッと頭に血がのぼり、マネージャーの胸ぐらを掴んでしまった。



すると彼は、強い目で見返してきた。



「わかってる… 彼女に言うのは、間違いだって…
でも、お前は彼女を絶対離さない! そうだろ?

だけど彼女にだって、仕事があるし、外に自由に出る権利はある! もしそこを狙われて、撮られたら?
僕は彼女のプライバシーも守りたかったんだ!

その為には、これが、一番いいと、思った…

たしかに、お前に相談しなかったのは悪かった…

すまない・・・」



興奮して話していた井上さんも、最後は、うなだれてしまった…




俺はもう、何も言えなかった…



彼なりに夕希の事を思って、心配して、やった事だろう・・・




「ごめん… 井上さん。掴んだりして…」



「いや… こっちこそ、悪かったよ…」




その時、ドアがノックされ、



「取材の方、みえましたー。」


と、声がかかる。



「・・・仕事だよ、井上さん・・・」



「あぁ… そうだな…」



二人で静かに部屋を出た…

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