光る道
「すごい・・・」




リビングの入り口に立ち、つぶやく。




めちゃめちゃ散らかってる… 台所も、リビングも…



「驚くなって、こういう事?」



思わず笑ってしまう。





それから台所を片付け、掃除機をかけた。




頼まれてはいないけど、元家政婦としては放っておけない。





一息つき、元の自分の部屋をのぞいてみた。




ベッドもタンスも、そのままだった。




急に処分しろなんて、無理だよね…




「さて、着替えだ!」




じっとしてると、いろんな事を思い出し、泣きそうになる。




彼の部屋へ入り、着替えを取る。



出ようとした時、彼の枕の下から写真が半分出てるのに気付いた。




「見ーちゃお♪」




何気なく引っ張りだした写真は…





 …私の、寝顔だった…





「いつ撮ったのよ… プリントまでして…」




涙が… 止まらなかった…



そして自分の携帯を開く。


中には、薫の寝顔の写真。



「同じ事してたんだね… 私たち…」




携帯を見ながらつぶやいて、写真を枕の下へ戻した…



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