光る道
次の日、薫の部屋へ掃除に行った。



この前少しやってたから、わりと短時間で済んだ。




ついでに布団を干し、洗濯をし、自分の部屋の掃除までした。





「さてと。 帰るか…」





今日、母に話そうと思っていた。





夕食後、後片付けを手伝いながら、話し始める。





「ねぇ、お父さんは?」



「出張。一週間だって。 何? お父さんに用事だったの?」




「ううん。…あのさ… 前に同居してた所に、戻ろうと思うんだ…」



「あら、そう。行ったり来たり、大変ね。」




大して気にも止めない感じで、母は洗い物を続ける。




「あのね! …一緒に住んでた人って… …男の人なんだ…」





ちょうど、洗い終わった母は水を止め、




「やっぱりね!」



と、私を見て、ニッと笑った。





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