光る道
「バカ… 止まらなくなっても… 知らないぞ…」




そう言って、薫は私と、唇を重ねた。




優しく… 強く…




彼の唇が、私の耳や首すじへ移る。




息づかいが… 荒くなってくるのが、わかる…




私はいつの間にか、彼の背中に腕を回していた。




でも、私のパジャマのボタンを外そうとした時、薫の手が止まった。






「・・・今日は・・・ ここまで。」




少し顔を紅潮させた薫が、私を見て言う。






「… イヤ …」




私は、そう言った。




「えっ?・・・」




薫が驚いた表情で、私を見た。





「もう、がまんしないで…」




なぜか、涙があふれた。





「がまんなんて… してないよ。 俺がずっと、がまんしてると思ってたの?」



私は、うなずいた。






< 168 / 228 >

この作品をシェア

pagetop