君の名前


「好きなっ、人・・・いるって」


嗚咽混じりに聞こえる声は、心臓をギュッとつままれたような感覚にさせる。


「市井くんも、ミヤのこと振るとかあり得ないって」


「そーそー」


市井くん、とやらに振られた子とそれを慰める友達二人。


私は悪いと思いながらも、耳を塞ぐことはしなかった。


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