零~ZERO~
諦めの悪い私は、詞音と、おばあさんの為にプリンを買って、また家に向かった。
手紙を添えて。
その日は、時間が遅かったので、ドアノブに引っ掛けて帰った。
来る日も、来る日も、連絡は無い。
高校時代からの親友、佳嘉と詞音のマンション近くの公園で、寒い中、終電ギリギリまで詞音の車が来るのを待っていた事もした。
詞音は帰って来なかった。
詞音が引っ越す前の"あの日"、ポストに指輪を入れた時も、佳嘉は側に居てくれた。
彼の車が無いから、すぐ分かる。
避けられている…。
佳嘉とは、私と詞音と一緒にドライブしたり、遊んだり、食事もした事もある、詞音が唯一"私の友達"として、逢った事がある子だ。
高校時代からの付き合いなので、お互い、悩みなど、隠さず相談し合って来た仲だ。
佳嘉は、こんな状況でも、嫌な顔せず私に付き合ってくれた。
オリンピックも終わり、ここまで自分なりに頑張ったけど駄目だった。
詞音の事を半分諦めかけていた秋頃、夜中に突然メールが来た。
詞音からだった。
私は、何故か冷静だった。
嬉しくもなかった。
あんなに追いかけたのに…。
"追えば逃げる"の、反対だ。
手紙を添えて。
その日は、時間が遅かったので、ドアノブに引っ掛けて帰った。
来る日も、来る日も、連絡は無い。
高校時代からの親友、佳嘉と詞音のマンション近くの公園で、寒い中、終電ギリギリまで詞音の車が来るのを待っていた事もした。
詞音は帰って来なかった。
詞音が引っ越す前の"あの日"、ポストに指輪を入れた時も、佳嘉は側に居てくれた。
彼の車が無いから、すぐ分かる。
避けられている…。
佳嘉とは、私と詞音と一緒にドライブしたり、遊んだり、食事もした事もある、詞音が唯一"私の友達"として、逢った事がある子だ。
高校時代からの付き合いなので、お互い、悩みなど、隠さず相談し合って来た仲だ。
佳嘉は、こんな状況でも、嫌な顔せず私に付き合ってくれた。
オリンピックも終わり、ここまで自分なりに頑張ったけど駄目だった。
詞音の事を半分諦めかけていた秋頃、夜中に突然メールが来た。
詞音からだった。
私は、何故か冷静だった。
嬉しくもなかった。
あんなに追いかけたのに…。
"追えば逃げる"の、反対だ。