Believe~奇跡の鼓動~





プルルルル プルルルル……




「どうしよう、なっちゃんが捕まらない」

あたしは電話を切ると、その発信画面を見つめた。
さっきからもう10回以上かけているのに、まったく出る気配がない。相手が恋人じゃなかったら、ストーカーか!?って疑われちゃうレベルだよ。

もう一回鳴らしてみるか、いやでも、何かとれない事情があったら、さすがに迷惑極まりないよね。

うんうん唸っていると、帰り支度の生徒がどんどん横を通りすぎていく。

今日は学校中の部活はお休み、生徒は午前が終わればみんな下校する。
もちろん、サディスト顧問の大和先生率いるバレー部も例外ではない。


昇降口前の下駄箱で、おろおろしていると、花菜が驚いた顔で駆け寄ってきた。





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