Clever LoveStory
考えるのが嫌になって、頭から水をかぶった。
鏡に映った顔を上げた俺は、やっぱりまだカッコ悪いままだった。





いつも通り授業を済ませ、放課後。
誰もいなくなった教室で提出し忘れていたプリントを机に広げてやっていた。

ドアの開く音が聞こえたけど気にせずプリントとにらめっこしていると
「X=2」と頭の上から声が降ってきた。

「またお前かよ・・・」
「またとは何よ。」

少し眉間にしわを寄せてはいるけど、ちょっと楽しそうな松下。
チラリと見てため息をひとつ。
こいつといると、調子が狂う。
< 57 / 107 >

この作品をシェア

pagetop