星降る夜



「私、もう行きますね」


りんごジュースを飲み干して、私は言った。


「授業、戻るのか?」

「いえ、保健室に。大崎先生に保健室行くって言っちゃったから」

「そっか。まあたまにはどっかで休めよ」

「はい」

私が立ち上がり歩き出そうとした時、

「またな、真実子」

ハルが言った。

私はハルを見つめた。

ハルは相変わらずの笑顔を浮かべていた。

私は何も言わずに、その場を去った。




「お前、ああいうのタイプだっけ?」

「さてね」


なんて会話が、交わされていたとも知らずに。
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