【短編】ウラハラ


「そお?簡単だよ。俺と付き合いたいか、そうじゃないかでしょ」


私はもう目をパチクリさせるしかなかった。

それはそうなんですけど。
でもそうじゃなくて!



そもそも柏木さん、本当に私のこと好きなの?



私はその言葉もまだ信じられなかった。

少し大きめの瞳がまっすぐ私をとらえる。




心臓の音が、私の思考の邪魔をする。


お願いだから、静かにして。





< 36 / 56 >

この作品をシェア

pagetop