あめとてるてる坊主

4)好きな人

 雨が上がった後、みんなが待つ場所に向かい合流した。

 迷惑をかけたことにごめんと謝る私を誰も責めはしなかった。

 気にしないと笑い、夕立びっくりしたねと笑いあった。

 適当に屋台により、焼きそばやイカ焼きを買って、花火が上がるのを待っていた。

 少し、私の気持ちはよくなっていた。

 仲良くはなすあの二人を見ても、私の肩にかかる彼のタオルが私を救った。

 濡れた階段に座るわけにもいかず、その上の手すりに寄りかかっていた。
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