本屋の花子〜恋をしたら読む本〜
牛田君との電話を切って酒を飲んで余計に気分が凹む花子。


知らない間に深い眠りにおちました。



      *

「小池さぁん〜」


「何ですか?あんまり私に近づいて来ないで下さいむさっくるしい」


「小池さぁんそんなに僕が嫌いですか?」



「大好きですが何か?」

「小池さんやっと素直に言ってくれましたね」

そう言ってまっさんは花子に近づき目を静かに閉じました。


何だかまっさんのぷにょぷにょしたタラコな唇が近づいてきますっ


いやぁぁぁぁぁ〜


      *




夢でしたっ

助かりましたけど少し残念な気持ちにもなりましたよ。


えっ?


残念ではないよっ

嫌な夢見たでよ。


花子は昼前に心臓がドキドキして目が覚めました。


頭は痛いし目も腫れてしまって。

大切な可愛顔が台無しですっ


まっさんのせいだ

そう思うとなんかムカつきますよ


何でこんなにまっさんが気になるんだろっ








翌日。



花子はSマートのレジで笑顔を作りながらウツラウツラしそうに何度もなりました。


ちゃんとしないと



「すんませんお姉さんっ仕事ちゃんとしましょう」


「あっ申し訳ございませんいらっしゃ・・・えぇ!」


「アハハ来ちゃいましたぁ。小池さんが心配で四時間かかりましたよ」


そう言って花子の前で優しい笑顔の牛田君が言いました。


「うっ牛君」



泣き虫花子。


涙が出そうに顔がくしゃって歪んだのよねっ。

< 106 / 185 >

この作品をシェア

pagetop