本屋の花子〜恋をしたら読む本〜
花子は最後の一本になった線香花火に火を着けてこれが最後だと思うとなんだかシッカリと花を咲かせて終わるのを見ていないといけないような気持ちになりました。


『切ない』とはこんな気持ちなんですね。


牛田君の「態度が言ってる」と言う言葉に花子少し戸惑ってますよ。


女の子として生まれたからには恋をして優しく守られたいのが本音。


実は花子苦い恋の経験があるのよねっ。


だから恋に対しての気持ちの表し方がわからないんよぉ。



最後の線香花火がポトッって落ちました。


「小池さん終わりましたよ」



何時までも終わった花火を見つめて動かない花子に牛田君は言いながら花火の片付けをしていました。


「牛君ありがとね」


花子は思いましたよ。


牛田君を好きになれば良かったのにって。




その夜牛田君はそのまま遠い所まで帰って行きました。


ただ花子を慰めるだけに牛田君はここに来てくれたんですよ。

花子は素敵な友達がいて幸せなんです。


まっさん

何で牛田君を遠い店に転勤させたんや?


花子は何だかまっさんが嫌いにもなりそうでしたよ。


この先からは花子1人でまっさんへの気持ちと 戦わないといけないなって。


まっさんよ


花子絶対好きになんかならないからね



好きになっても一生黙って墓場に眠らせるわ




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