本屋の花子〜恋をしたら読む本〜
鮮魚売り場の鯛さん

花子はまっさんの寝ている席から反対の席に移り2人の行動を静かに観察している『鯛 大介さん』28歳の側に座りました。



鯛さんはSマートではまっさんの次に怖いと言われる人なんだけど


何時も花子には毒を吐きながらも優しい人なんです。



無口で強面がそんなイメージになってるだけなんですがね。



「鯛さん。ありがとう」



「ん?俺何かした?」



「これ」



花子は小豆色三本線adidasジャージの右のポケットから一枚のメモをさしだしましたよ。


鯛さんはチラリとそのメモを見ると直ぐに前を向いてしまいました。



「知らんなぁ」



少し横顔が照れているのを見逃したりしませんでした。





「ありがとね」



花子はもう一度呟いてポケットにメモを仕舞おうとしましたがっ。




鯛さんは素早くメモを奪い取るとライターで火をつけて灰皿にそっと置きました。



花子と鯛さんは灰になって行くメモを静かに見守っていましたよ。




「小池さぁぁん〜はぁ」







まっさんは寝言で花子の名前を呼びやがりましたよ。



恥ずかしいぞ



皆は一度動きを止めてまっさんを見ると何事も無かった様に又騒ぎ始めました。








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