本屋の花子〜恋をしたら読む本〜

花子は気になってお姉さんのいるサッカー台をみました。



えっ?



胸の奥が痛みました。


何で?




何でまっさんが居るの?


彼女の前にっ?



でも何故か怖い顏のまっさん。



「来るなって言ったやろ!」



「・・・」


「・・か・・・やろ!」



「・・・・」



何だか怪しい空気ですよ。



まっさんは買い物篭ごと彼女の背中を押しながら店の外へ連れて行ってしまいました。



まっさん誰ですか?



でも花子は女です。


彼女の声が聞こえた様な気持ちがしましたよ。



まっさんよ。


彼女は貴方が好きなんですよ



そんな風に女性に恥じをかかせてはあかんやろ。

彼女が花子を睨んだ理由もすぐに解りましたから。




まっさん。


花子はそんな貴方の姿は見たくありませんでしたよ。






花子は恋は人並みでは無いけれど其なりにはしましたよ。



何で一度は笑いあったはずなのに終わったからって、そんなにつれなく扱うのさっ



花子はまっさんの余裕の無い冷たい態度が気に入らんよ。





花子は彼女が何故別れを迎えた後でも今以上にまっさんに嫌われてしまうと言う危険を犯してでも。



花子に会いに来た気持ちが解る気がしますよ。



彼女がまっさんの元カノって気がついたかですか?



大分前ですが。



事務所のまっさんの机の上には今しがた花子の前に現れた彼女とまっさんの笑顔の写真が飾ってあったのを思い出したからなんだよね。


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