本屋の花子〜恋をしたら読む本〜
「あんなまっさん店では上司やけどなっここでは小池より年下やねんで偉そうにすんなや!」



「悔しい・・」



まっさんのその言葉を無視して花子はまっさんの腕を引っ張りながら行く当ても無く夜道をひたすら歩きました。



涙が出て止まりません


「お前泣いてるんか?俺・・。ほんまスンマセン!」



まっさんはそう言って花子を引き寄せイキナリ抱きしめましたよ。




ぎゅゅってぇ




花子一瞬何が起きたのか解りません




あっ。



何だか「愛」を感じてしまっておりますよっ。


メタボな身体の広い胸は気持ちがよくてぇ。



花子はダーリンが好きなんです



イケません



こんなこと。



でも、ホッとして力が抜けてしまいましたよ。


ホッとして力を抜いた瞬間



まっさんは溜め息を静かに漏らすと花子を更に引き寄せました。



花子・・。



言いますよ




「顔が潰れるやんかぁ離せこらっ!」





花子は戸惑ってしまってますよぉ。



「・・・」



まっさんは何も言わずに静かに花子を解放しました。



そして淋しい表情を浮かべてしばらくは自分を睨んでいる花子を見つめていました。



花子。


どうしましょ?



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