本屋の花子〜恋をしたら読む本〜
さぁ蛍の光を店内に流すお時間が来ましたよ(カセットテープですけどね)



だけど何やら奥のコミックコーナーで男女の囁き声が聞こえます。



「えぇっ〜なんでぇ」


「いいやんかっ行こう。なぁ」


「だってぇ〜」


良くあるんですよ夜間の本屋さんには色んな人間ドラマが。


花子は然り気無く近づきます。


あなた達?


何でこんな所で抱き合っとる?




レジの防犯カメラにアップで映ってますよ。



おまけに酒臭い。



花子気を取り直しますよ。


「お客様。大変申し訳ありませんが閉店とさせて頂きます。又明日もお越し下さいませ。出口はアチラにございますよ。ささっ」



花子は無理やりな笑顔で出口をご案内。


迷惑そうなカップルは渋々お帰り下さいましたよ。


早くしなきゃあきません



急いで鍵をかけ終了点検をします。


花子は側にあるファッション雑誌ノンアンを見詰めます。


表紙を飾るは今をトキメクあのモデルのカニちゃん事。


蟹原 桃子。


パッチリなお目めが可愛です。



「店長!買います」







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