本屋の花子〜恋をしたら読む本〜
レジを締める計算をしていた店長は迷惑そうに顔を上げます。



「小池ちゃん。早く言ってよぉ何?珍しいじゃん。雑誌買うのぉ?」



店長よハートマーク一杯の甘い声に似合わない標準語。


辞めて下さいな。


花子随分と店長に気に入られて迷惑ですが。


花子はそれでも店長に可愛がられていて偉そうな社員さんにも随分強いからいいですけど。



って毎月貰うバイト代半分は本屋に貢献してますから並みではございません。


何せ花子B型なわりに人が触った本のページが触れません。


昔古本屋で買った文学書にあり得ない毛髪がって、あり得ない毛髪の詳細はあえて書きませんし書けませんがその短いウエーブな毛髪が挟まっていたのがトラウマなってますよ。


「駄目ですか?小池は今すぐ買いますよ諦めて店長」


「小池ちゃんが言うならぁいいよぉ。何?俺の為に美を追求する気になった?」


「いいえダーリンの為ですよ。小池に店長は相応しくないよアハハッキモいあ゛ー」




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