本屋の花子〜恋をしたら読む本〜
「小池さん。さっきから何を溜め息になってるんですか?」



雑誌コーナーにPOPを飾りながら綺麗な久美子ちゃんが聞いてきましたよ。



はぁ。


実は花子は。


揺れ動きさ迷う花子の気持ちを話す事なんて出来ませんよ。







「久美子ちゃん。彼を好きになった理由はなぁに?」

「突然に?ん〜。そうですね理由はありませんよただ誰よりも好きなだけです」



久美子ちゃんはそう言って静かに笑いました。


幸せなんだね。


理由が無いとは。



花子はそれが理由。


なんて不思議ですよ。



ますます、あやふやな気持ちになってしまいますよ。



好きな理由が無いなんて


ダーリン。

花子は理由が知りたいのです

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