『Badend Story〜2人のジャンヌ・ダルク〜』(歴史ダークファンタジー)

第3節『魔女と異端者』

『なぁ?でもこの絵に描かれてるジャンヌ・ダルクの“首”を見てみろよ』


『この絵に描かれてるジャンヌ・ダルクがしてる“首飾り”お前がいつも着けてる首飾りと“同じ”じゃ無ぇ?』


『え?…』



俺はその“首飾り”の事が気になり、エドワードが指差すジャンヌ・ダルクの絵を見た。


その絵をまじまじと見ていた俺に、エドワードが言った。



『な“同じ”だろう』


そのエドワードの言葉に対して、俺はこう返した。



『はぁ?何処が』


『こんな首飾り“何処にでも”売ってるだろ』


『第一、もし同じ首飾りだとしても、それが何だって言うんだよ?』


『いや、だってさぁ〜“名前”も同じだし、“見た目”も似てるじゃん』


『それと、“首飾り”も同じだとしたら、お前はこれを“偶然”でごまかせるかか?』


『エドワード、お前は何が言いたいんだよ』


『いや、もしこれが偶然じゃ無いとしたら、お前実は過去に行ったんじゃ無いかなぁって』


『ほら歴史上でも“ジャンヌ・ダルク”って強いじゃんお前と同じで』


『馬鹿な事言ってんじゃ無ぇよ…』


『さっき、マルグリットの野郎にも言っただろ?』


『人は“未来”には行けても“過去”には行けないって』


『あぁ…でもさぁ〜』


俺の言葉を聞いてエドワードが少し落ち込んだ表情で言った。


しかし。エドワードは諦めが付かなかったらしく今度はジャンヌダルクの歴史の“不可解な点”を俺に説明してきた。



『でもさぁやっぱ、可笑しいよ』
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