『Badend Story〜2人のジャンヌ・ダルク〜』(歴史ダークファンタジー)

第7節『剣の重み』

―ユリウス歴1425年―


―ドンレミ村・出口―



俺は様々な想いを胸に、ローの下へとたどり着いた。

ローは出口の壁に寄り掛かり、走ってきた俺を出迎えた。



『意外と速かったねそんなに速く俺に会いたかった?』


『んな訳ねぇだろ?』


『んで?例の足止めの方は?』


『多分大丈夫だ。』


『そっかなら善かった。』


『んじゃ行くとするか』

『ああ。』


『あそうだ。ロ、ロー?』


『ん?どうした?』


『い、いや…やっぱ善いや。』


『何だよ〜。そう言われると無駄に気になるじゃん。

(今はまだローに聞くのは速いかな。)



俺はローに俺がこれからどうすれば善いのか。


この時代のジャンヌを救っても善いのか。


そしてそれはどうしたら出来るのかを聞こうとしたが、敢えて今は聞かない事にした。


そして俺はローに別の話しを振った。



『なぁ?ロー。』


『ん?』


『これから向かうお前の子供達の居る村って遠いのか?』


『いや。そんなに遠くは無いよ』


『歩いたらどんぐらいで着くんだ?』


『ん〜そうだなぁ。この剣の話しが終わる頃には着くんじゃねぇか?』



そう言ったローは自分の背中に背負っていた剣を鞘ごと俺に見せてくれた。



“ガシャン”


『この剣の話し?』


『しっかし。この剣想像してたよりも大きいなぁ。』


剣の大きさは俺の身長と保々同じ位。おそらく140cm位は有るだろ。


それに加えて剣の太さ。剣の横幅はおそらく俺の腕3本分位の太さ。
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