左肩の重み~隣で眠る君へ~
「下の名前?」


「真人」


「ま・・・ひと」


照れたように美香は俺の名前を呼んだ。


名前を呼べるようになってからは、徐々に敬語も消えていった。


恋人という距離を、ゆっくりゆっくり縮めていく。


俺たちが会うのは、日曜日のみ。


美香が電車に乗って、俺のマンションに来る。


駅から俺のマンションまで、歩いて12~3分。


電話してくれたら迎えに行くとは言ってあるものの、美香はあまり電話をしてこない。


美香が電話をしてこない理由は、コンビニに寄りたいから。


そこでいつもチョコだのアイスだのゼリーだの、買い込んでくる。


おかげで、俺の部屋にはなかった食べ物が増えた。


しかも美香が俺の部屋に来るのはだいたい一週間に一回だから、その間そのお菓子は誰も食べないから放置状態。


次に来たときは、同じお菓子が二つなんてこともしょっちゅうだ。
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