太陽に輝く君 -夢空-
その日の夕方。
テレビのニュースでは
どこでも桜山の
甲子園出場決定を
伝えていた。
それと同時に,
隼翔や大輝の今日の活躍を
桜山の新星だと取り上げる
番組もたくさんあった。
お風呂に入りながら
少しだけ考え事をした。
隼翔が遠い人に感じた。
明日が来るのが怖い。
初めてそう思った。
なんとなくいつかは
こうなるかもしれないって
思ってたけど,
あまりに早くて
自分のなかでも動揺を
隠せなかった。
部屋に入って少ししたとき,
いつものように電話が鳴った。
『もしもし』
「隼翔?」
『どうした?今日いつもと
違うじゃん』
見抜かれてるのかも…。
不安なことを。
言いたくても言えないんだ。
そんなこと‥
「そう…?きょうおめでとうね」
『ん、ありがとな。
見えたよ,来てたの』