太陽に輝く君 -夢空-



「門限は?」


「特には‥遅くなければ
大丈夫だよ」


ふと時計を見ると
4時30分を示していた。


「次の電車が5時だから
後少しここでつぶすか」


それにうなずいて,


「夢って何?」


と突然だったけど切り出した。


そしたら隼翔は
急に真剣な眼になって,


「全国制覇」


と強く言い放った。

真剣な眼はどこか厳しく
遠くを見据えているようだったけど
優しくてきれいな眼だった。



「まだ遠いけどな。
とりあえず甲子園に出るのが
目標であって通過点かな」


と教えてくれた。


「真帆は?」


「あたしは,英語教諭になりたい」


それが小さいころからの夢
せんせーって存在に
たくさん助けられてきたから,
誰かにそれを恩返ししたくて。


「いい夢だな」


隼翔はあたしにそう微笑んでくれた。
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