僕と君との境界線【BL】

「こらー!」

「やめなさいってば、しんっ、いち!」



ドバンという、扉が蹴破られた音に、聞きなれた声。

どう考えても、橘とみっちゃんの2人だ。


「橘…、それに、みっちゃん…」


後ろを振り返った僕の顔を見て、2人の目はぎょっとした。



「あ…あ…フミちゃん…」


橘の目が潤んだ――…しかし、次の瞬間、燃え上がる火のように、橘の瞳に怒りが宿る。


僕は、自分の頬に伝う涙に気づいた。


やばい…。

泣いてたって事、ばれてしまった。



「桃井っ…、てめぇ、フミちゃんを泣かせたな!」



振り上げた拳の矛先は、言わずとしれず、桃井だった。


「やめなさいって!新一!」


みっちゃんの声にも、橘は静止しない。
< 105 / 117 >

この作品をシェア

pagetop