【実話】親愛なる幸せへの回り道
彼は慣れているのか
キスをしながら
近くのソファまで
私を運んだ。
そして
ゆっくりと服を脱がす。
もう
今何が起こっているかを
見極める時間はなくて。
ただ
陵がふらすキスの雨に
反応し続けるしかなかった。
『…真里…かわいっ…』
しかし。
陵の唇が
私の首すじに移ったとき。
『…っ…こうっ…』
私は絶対に
言ってはいけない…
あなたの名前を
無意識のうちに口に出していた。