【実話】親愛なる幸せへの回り道
『…!!!』
『…ははっ。
そんな顔すんなよ。
真里のせいじゃないだろ。
ストックが…』
しかし幸はそこで
言葉をとぎれさせた。
私が涙をこぼしていたからだ。
私のせいで幸が怪我をした。
どうしよう。
この罪は相当重いよ…。
すると幸は
突然私を引き寄せたのだった。
『えっ…』
驚きのあまり、
何を発すればいいのか
わからなくて、
ただ彼の腕の中に
おさまっていた。