狼さんの好きな人
本当に家政婦さんなのかな…? 私と同い年くらいだよね?

縦巻きロールの長い髪。 いかにも、お嬢様って感じのお淑やかさ。私みた いな女子高生と全く雰囲気が違う。

彼女に呼び止められたものの、品定めでもしてい るかのように全身を舐めるように見られてるんだ けど。

「えっと、何ですか?」

「貴女が、枢ぼっちゃまとお付き合いされている のは承知しております。」

「はぃ…」

一体、何を言われるんだろう…

「単刀直入に言わせて頂きます。私は、枢ぼっ ちゃま…いえ、枢様を幼い頃からお慕いしておりま す。」

お、お慕い…? えっと、モジャ男のことが好きってことだよね? 言葉遣いからしてカルチャーショック。

「は、はぁ…」

「半端な気持ちでお付き合いされているのなら、 枢様と別れて頂けないでしょうか?」

「はいっ!?半端って…」

「偶然にも、直也ぼっちゃまと抱きしめ合ってい る所を拝見してしまいまして…」

あぁ、直也さんと浮気してると思ったのか…。あの 状況だったら、そう思われても仕方がないかも。

軽率だったな…。 お兄ちゃんを始め、ピンキー先輩とかレンジ先輩 (昼休みのバスケでシュートが決まった時)とか 当たり前の様に抱きしめてくるからなぁ。

それに、直也さんも今まで何度か抱きしめてきた し。

だから、何も考えてなかった。

.
< 393 / 411 >

この作品をシェア

pagetop