12月になれば


 「はよーさん。」



電車を降り、改札を出ると同時に掛けられた声の方を振り返って見ると、眠そうな顔をした、私より少し背の高い眼鏡を掛けた男の子が立っていた。


「おはよ。」笑顔で返す。


「寝み~わァ。」


「でもガク、今日も塾あるんやろ?」


「あるよォ。」


「じゃあ、ガンバレ ガンバレ。」


ついでにクラブもな。と付け足す。




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