私のSweets Boy 2

「ごめんね、待たせて」


お店の入り口の前に
ポケットに手を突っ込みながら、
待っていた坂口くん…


「あぁ、いいよ

で、どうしたの?」


私の側に近づき、
首を傾げて私を見つめる


「うん…」

あ、あんまり、見つめないでほしい…

恥ずかしさで、
視線を足元に落とした


「うん…あのね…
ゆっくりでも…いい…?」


視線は、足元のまま、
坂口くんに伝えた


「ねぇ、麻紀、ちゃんと俺の顔見て行ってほしいな…」


私の頬を両手で包み、
クイと、上を向かせる坂口くん…


「あ…、ごめん…なさい」


怒ってるんじゃないかと、
坂口くんの顔を見つめるけど、
優しい瞳を投げかけてくれてて…


「いや、いいよ…
で? 何が、ゆっくりなの?」


なおも、真っすぐな瞳で、
私を捉える


「あの…
お付き合い…する…こと…」


坂口くんの、口元が緩み、
私の頬を包む手が離され、


そして、


その手は、
私の背中に回り、
ギュッと
抱きしめられた…





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