【短】KISS



「ふぇ………」




それまで

商品の値段を

かわいくデコレーションしていた

アミさんは

わたしの顔を見て

ぎょっとした。




「わ~!

ごめんごめん!

未夢、泣かないで~!」




やさしくわたしの頭を撫でる

アミさんの手と


ハートのポケットから出された

チェリー味のキャンデー。



わたしの涙は

すぐにとまった。


< 15 / 37 >

この作品をシェア

pagetop