【短】KISS


そう言った瞬間

うしろから

クンッと引っ張られた

わたしのマフラー。



その反動で振り返ると

目の前には

ケンちゃんの顔があって、



アミさんの

人差し指とはちがう



やわらかくて

あたたかくて

やさしくて……



とろけちゃいそうなキスが

わたしをつつんだ。





まるで

夢のなかにいるみたい……

< 32 / 37 >

この作品をシェア

pagetop