風のおとしもの。




「……悪かったよ。そんなに怒んな」


一瞬何を言われたのかよくわからなかった。
でも村井君の顔が痛そうに歪んでいるのを見てはっとする。
無意識に手に力が入っていたらしく、村井君の制服に皺がよっている。


「ご、ごめんなさい!そんなつもりじゃ―――!」

「おい、急に離すな!お前っ―――!」


慌てて村井君の腕から手を離すと、力の抜けた体が体重を支えられなくなり、妙な浮遊感に襲われた。




たっ、倒れる……!











< 27 / 382 >

この作品をシェア

pagetop