風のおとしもの。




「小鳥遊っ……」


まだ確定したわけじゃない。
ただ胸騒ぎがするんだ。

お前はまた、俺の前からいなくなっちまうのか?


「っ……」


ぎっと唇を噛むと、口の中に血の味がひろがった。






休みに登校ってのは特にダルい。
でも今はそんなこと言ってる場合じゃない。

小鳥遊はまだ来てないみたいだな…。
俺もゆっくり来たつもりだが、小鳥遊にしては珍しい。
佳代がちらちらこっちを見るのは無視した。



………。
…………来た。
がらっと音がして、小鳥遊が入ってくる。
俺に気付いたみたいで、会釈された。

いつもならパタパタ寄ってきて挨拶してくるだろ。
つか見るからに暗い。


「…っ雛、おはよ」

「…はい」


佳代にもあの態度…。
うわ、早速本ひろげやがった。

どくどくと心臓が脈打つ。
………やっぱりだ。あの時と似過ぎてる。




「っ小鳥遊」


耐え切れず、声を掛けた。




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