小学生がいる
 踏み切りの向こう側にアルバイト中と同じように白いポロシャツに黒い半ズボン、黒いランドセルを背負った小さな小学生が電車が通過するのを待っていたのであった。

背丈から小学1~2年生かと窺えるが、その小さな小学生が電車が通過するのを待っているのである。

気のせいか小学生は電車の中にいるようにも思える。

目を凝らしてまばたきをしてして見れば小学生は電車が通過している中にかすんでいるような気もする。

つまり小学生は電車が通過している線路上にいるということになる。

なにかがおかしいと静香は思った。

常識的に考えて電車が通過している線路上に人間がいるはずがない。

しかし、目をパチパチとまばたかせると小学生は手をブラブラさせて電車の通過を待っている様子だった。

きっと目の錯覚で小学生は普通に対面する線路の向こう側で電車が通過するのを待っているのだろうと静香は思いなおしているうちに電車は通過し終わり遮断機が上がった。
< 3 / 28 >

この作品をシェア

pagetop