星に願いを彼に愛を



“あなたにはあなたの幸せがある。私のように、柊様を守れるような幸せみたいな、ね。”



いつの日か母さんはそう私に告げた。



私にも幸せは来るだろうか?こんな、狐と…夾と人間から逃げる私の今の世界に幸せは訪れる?




「雅!もうすぐ出口だ!」


もうすぐ出口?ならばそれを主に伝えなきゃ



「藍、今どこ?」


そう呟いてもあなたは来ないわけで…。今どうしてるの?あなたは今どけにいるの?




「何、で…人間?!?!」

「えっ?」



やっと忌々しい建物から抜け出せたと思ったら目の前には人間がたくさんいた



「み、…雅ぃ」



情けない狐。足手まといな狐。



何で私はこんな狐と一緒にいるんだろう?何で私は藍の、主の側にいないんだろう?




そんなことを思ったとしても無駄な時間なわけで…




「私を怒らせないでよ…興奮しちゃうじゃない」




藍、助けてよ



力が制御出来なくなる前に




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