かえるとねこ
7章
ところが、


「このやろう!」

ついに、ねこさんが、
後から来たにんげんさんが持って来た、
長くてするどいもので、
背中を切り裂かれてしまいました。

ねこさんは、すさまじい痛みを感じて、
必死に草かげに逃げ込みました。

それを見たひなどりさんは急いで
ねこさんの元にかけつけました。

「ねこさん!だいじょうぶ?」

「ああ・・・ひなどりさん・・・。
えへへ・・・やられちゃった・・・。

ぼく・・・血がいっぱい・・・
出てる・・・ね。

・・・きっと・・・ぼくは・・・
死ぬんだ・・・。

かえるさんも・・・とりさんも・・・
あのとき・・・血が・・・いっぱい・・・
出てた・・・。

ひなどりさん・・・、
ぼくが・・・死んだら・・・
あの池に・・・沈めて・・・。

とりさんとの・・・約束・・・
守れなかった・・・から。
ぼくが・・・代わりに・・・。

はあ・・・はあ・・・痛い・・・。

つかれたよ・・・。
ちょっと・・・休むね・・・。
 
ひなどりさん・・・、早く・・・。

にんげんさんの死を・・・
むだにしちゃ、いけない」
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